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トップ  >  コラム  >  モモさんシリーズ:コッペパン96号(2001/06)〜108号(2004/06)  >  モモさんシリーズ「モモさんのおはなし」(コッペパン104号(2003/06)掲載)


モモさんシリーズ「モモさんのおはなし」(コッペパン104号(2003/06)掲載)

 
 
 夏になるころ3000mの槍ヶ岳まで2ヶ月もかけて岩壁を登っていくニホンザルがいます。赤ちゃんザルは母ザルの背にしっかりしがみついて、その群れは毎年登山するのだそうです。それは、高い山の上に生えているハイマツの実が貴重な餌になるからで、夏の間1ヶ月たっぷり食べて、また山を下ります。「すごいサルや!」と感嘆しながらテレビを見ていた時のこと、ハイマツの実を採ってせっせと口に運ぶサルの長い腕と器用に動く手を見て、急に私は思い出したことがあります。

 子どもの頃から毎日見ていた自分の母親の腕と手。背は高くないのに母の腕は長くて、せっせとよく動きました。いろんなことをする(何でもできそうに思った)手。それから、夫の母の腕と手もやはり同じように思い出しました。2人とも75年間、昭和時代のはじめから今日まで、貧しさや戦争や戦後の混乱の中をも逞しく生き抜いてきた心豊かな誇り高い婦人です。今はもの忘れがひどくなっていますが、でも、心ゆたかで誇り高い人なんだと、私は見ています。

 長い腕は力の強い腕でもありました。洗濯機のない時代、タライで何でも洗濯しました。家に風呂がなかった頃、夏は夕方になると毎日熱湯を沸かしてタライで行水させてくれました。石鹸のにおいを嗅ぎながら背中を流してくれるのが嬉しかったものです。台所と庭先の間を重い湯水を何度も運んで、自分は汗ぐっしょりなのに、さっぱりしたわが子を見て満足そうな顔を今でも思い出します。

 


 



 
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